農業ビジネスを展開するアグリメディア(目黒区、代表取締役:諸藤貴志)は、福島県矢吹町から委託を受け、同町にある広大な農地を意欲ある農業法人に貸し出すプロジェクトにコンサルタントとして参画します。農地を集約して担い手に貸し出したり、農的コンテンツを集積させたりする取り組みを当社では「農業型街づくり」と呼んでおり、国内農業の課題解決に欠かせない事業モデルとみています。この分野のコンサルタントとして当社は埼玉県羽生市、同吉川市で一定の実績を挙げており、今回の受託で農業型街づくり案件は国内3か所目となります。
【対象となる農地は約14ha。今後は行政が畑地化を行う予定】
【対象となる農地の現場写真】
矢吹町と協力
このほど、矢吹町から「白山・神田地区土地利用可能性調査業務」を受託しました。白山・神田地区にある14haの農地(地権者約50人)は、慢性的な水不足から水稲の作付けが難しくなっており、新たな農業展開が求められています。当社は矢吹町と協力し、地権者の意向調査を行ったうえで、園芸団地化などのゾーニング案、インフラ整備の方法を検討します。さらに、当社が築いてきた全国の農業法人6,000社超とのネットワークを活用した企業向け新サービス「ファーマーグリッド」を活用し、矢吹町に関心を持つ農業法人や企業の誘致を検討します。
矢吹町は「日本三大開拓地」の1つとして知られ、フロンティア精神が息づいた福島県南部に位置する市町村です。東北の玄関口である白河市と近接しており、交通の便がよいのも特徴の1つです。野菜の産出額(令和3年)は、県内59市町村のうち6位、全国でも上位15%に入る屈指の産地で、キュウリ、ナス、トマトの野菜指定産地にも登録されています。
当社が矢吹町から期待されているのは、「矢吹町の農業の強みを生かしつつ、福島県内外の意欲ある農業法人を誘致して当該エリアの農業を活性化させること」です。このため、2024年1月にも矢吹町の農地情報を詳しく説明するオンラインセミナーを開催し、農業法人の意向確認に着手します。①農地を拡張したいが条件のよい農地が見当たらない②細切れになった農地で営農を余儀なくされているーといった課題を抱える意欲ある農業法人の方々の参加を見込んでいます。近年、福島県中通り南部の周辺自治体には大規模な農業法人が進出しており、農地の面的なまとまり、交通アクセス、気候などの観点から注目されているエリアの1つとなっています。
当社は農業型街づくりで国内屈指のプレーヤー
当社が「農業型街づくり」に関わりはじめたのは2018年からです。初号案件である埼玉県羽生市では同市と二人三脚で、農業団地「チャレンジファーム」を立ち上げました。コンサルタントの立場で法人誘致、ゾーニング設計、進出法人審査などを担い、いまでは4社が10ha超の農地で大規模施設園芸を展開するまでになりました。2023年春からはチャレンジファームに近接する農産物直売所の運営にも指定管理者として参画しています。
2号案件は埼玉県吉川市です。対象地は常磐自動車道・三郷IC周辺の最大120haで、同市と連携しながらプランニング、法人誘致、地権者協議を担っています。都市近郊でありながら面的にまとまった農地がいまだに残っていることから、拡張用地を探す農業法人の熱い眼差しを受けています。
このほか、南関東や中部地方の自治体でも、水面下で案件の具体化にむけて調整しています。
福島県矢吹町において当社は、羽生市や吉川市で培った専門的なノウハウを生かして個性と魅力があふれる農業型街づくりに取り組み、日本農業の活性化に貢献してまいります。
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